抗生物質がアレルギーの原因に?

米国では食物アレルギーの患者さんが150万人にも上ると言われています。小児では13人に1人が食物アレルギーを持っていると言います。統計によれば1997年から2011年にかけて小児の食物アレルギーの患者は50%も増加したそうです。

同様に英国でも花粉、ハウスダスト、食物に対するアレルギー患者の数は増加しています。以前の調査で、アレルギーの増加と抗生物質と抗菌剤の使用量は正の相関関係にある事が分かりました。有る研究では小さいころに抗生物質を使うと小児の湿疹の罹患率を40%上昇させることが明らかにされています。

また、遺伝子組み換え食品やグリフォサート等の除草剤の使用で腸内細菌が破壊される事も、アレルギー疾患の増加の原因である事を明らかにした研究も有ります。

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別の研究によれば、クロストリジウムという細菌が食物アレルギーに防御的に働くとても重要な細菌である事が明らかにされています。グリフォサート等の農薬を使う事で腸内細菌のバランスが乱れる事は、食物アレルギーに罹患しやすくなる等の重要な影響が有ります。

抗生物質と農薬はアレルギーの原因?!

薬

しかしながら、グリフォサートのような除草剤だけがアレルギーを増加させる原因の理由では有りません。除草剤のグリフォサートは一部抗生物質の様な役割をする為にアレルギーの原因になります。また逆に抗生物質も除草剤、抗菌剤、殺虫剤の様な役割をするのでアレルギーの原因になります。

研究者たちは抗生物質的な殺虫剤が重篤なアレルギー反応を引き起こす原因になった、最初の症例報告をしています。このケースでは、10歳の少女がブルーベリーパイが原因で重篤なアレルギー症状を引き起こしました。

この少女のケースでは、ブルーベリーを栽培するときに使われたストレプトマイシンを含んだ殺虫剤がアレルギーの原因だったことが突き止められました。 Anne Des Rochesらの研究チームは、これは抗生物質を含有する殺虫剤で育てられた果物が原因で、食物アレルギーが起きた最初の症例としています。

アレルギー学者のジェームズ・サブレットは以下の様にコメントしています。

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「これはとても珍しいアレルギー反応です。それでも、救急救命ではそのアナフィラキシーの原因がなんであるか知る事は治療に不可欠なことです。」

彼は、アレルギー体質の有る患者はエピペンを携帯し、その使い方を熟知する必要について言及しています。しかしながら、これらは緊急時の対応であって決して長期的な対策でないとも言っています。

食物に対して感受性が高かったり、アレルギー体質の人はアレルギーの原因になる食品の種類を再度見直す必要があります。また同時にアレルギーの原因を避ける為に、全ての食べ物を有機栽培のものにする事がとでも重要だとも言っています。

有機栽培の食品を食べる事は、アレルギー体質だろうとなかろうと、特に小さい子供達や、妊娠中の女性にとってはとても重要なことです。

抗生物質の農薬は抗生物質耐性菌感染症も増加させる

抗生物質の農薬は食物アレルギーの原因になるばかりでなく、抗生物質耐性菌感染症の増加の原因でもあります。抗生物質が以下の用途に使われている事を理解する事はとても重要です。

・不衛生な環境で家畜を育てている為に、成長を促すために抗生物質が使われている。

・新鮮な野菜や果物に農薬が使われている。もし肥料に牛の堆肥などが使われているとしたら、それで育てられた野菜や果物には抗生物質を含んでいます。

これらが、アレルギーの原因になる抗生物質を避けたければ、自然栽培や有機栽培のものを選択した方が良い理由です。肉や卵、牛乳などの動物性の食品の選択に関しては牧草で栽培された製品を選択する事を推奨します。

工業的農業は抗生物質耐性菌のそもそもの原因

2013年の米国疾病予防センターの抗生物質耐性菌の脅威に関するレポーで、抗生物質の耐性菌は米国の食品業界に深刻な影響を与えていると報告されています。抗生物質耐性菌感染症の22%は汚染された食品が原因です。工業的農業で育てられた家畜の肉を購入する限り、50%の確率で抗生物質耐性菌に汚染されているという研究報告もあります。

また、CSPIは1973年から2011年にかけて、抗生物質耐性菌感染症のうち55種類のものが食品に原因があったことを明らかにしています。

その流行の内の半数以上が乳製品、牛肉、鶏肉が原因です。流行の半分以上が5種類以上の抗生物質に耐性を獲得した病原菌が原因になっていました!これは抗生物質は家畜を育てるときに日常的に使用されている事を示唆しています。しかしながら、抗生物質なしでは未熟児、癌患者、臓器移植、外科手術、救急救命室での処置などの時に上手く対処できなかったことは良く知られている事です。

抗生物質なしでは外科処置後の感染症での致死率は50%はくだらなかったでしょう。10人中3人は術後に死亡したでしょう。これまで見てきたように抗生物質の使い過ぎは抗生物質耐性菌の影響があります。院内感染の患者の内の25人に1人が抗生物質耐性菌の感染症だと言われています。米国疾病予防センターによれば、毎年200万人もの人が抗生物質耐性菌の感染症に罹患します。そのうち23000人もの人が亡くなります。

いわいる最後の手段の抗生物質までもが、医療目的でなく家畜の生産に使われていています。その最後の手段の抗生物質を含めて、我々が使える全ての抗生物質が効かない病原菌が有るなんて、本当に恐ろしい事です。

農業で抗生物質を使わない事が解決策

実に養殖魚を含めて抗生物質の種類の約80%が米国では家畜の生産に使用されています。私たちはこれを阻止しなくてはなりません。2009年のFDAの報告によれば、2900万ポンドの抗生剤が畜産業に使われているそうです。

最近FDAは製薬会社に人類の治療に有効なある種の抗生物質は、家畜の成長を促進するために使用するのは自主規制するように、企業に勧告しました。こうした抗生物質は医療的な目的に対してのみ使用されるべきです。しかしながら、こうした自主的な規制の勧告のみでは抜け道が多すぎで十分では有りません。こうした状況を受けて米国疾病予防センターでは2013年には抗生物質の家畜への使用が、抗生物質耐性菌感染症と重大な関連性があるとして、家畜への使用は止めるべきだと発表しました。

2014年の7月に議員で微生物学者のルイーズ・M・スラッターがオバマ大統領に家畜への抗生物質の使用を禁止するように訴えました。

こうした取り組みは始まったばかりですから、我々はオーガニックで育てられた食品を選択し自分たちの身を守る必要があるでしょう。

食物アレルギーの予防方法

食物アレルギーは腸内細菌の状態と深い関係があります。アレルギーの原因になる食品を避けるだけでなく、抗生物質など腸内細菌を殺菌してしまう食品も避けましょう。腸内細菌を健康に保つことで、アレルギーの原因物質に対する感受性が低くなります。

対処方法

・穀物と砂糖を避ける:穀物と砂糖は病原性のあるイースト菌や酵母菌を増殖させます。小麦に含まれるグルテンは特に腸内細菌のバランスに悪影響を与えアレルギーの原因になります。

・遺伝子組み換え作物を避ける:遺伝子組み換え作物は高濃度の除草剤のグリフォサートに汚染されています。除草剤は有益な腸内細菌を殺菌し、アレルギーの原因になる可能性があります。

・加工品と殺菌済みの食品を避ける:遺伝子組み換え作物が原材料になっていたり、抗生物質を含有している可能性が有ります。加工食品の取りすぎもアレルギーの原因となり得るでしょう。

・工業生産的に育てられた家畜の肉や動物性食品の避ける:こうした家畜の製品は抗生物質を大量に含み腸内細菌のバランスを崩しアレルギーの原因になる可能性が有ります。

・水道水を摂取する:塩素は病原菌を殺菌するだけでなく、有益な腸内細菌も殺してしまい、アレルギーの原因となる可能性が有ります。

・抗生物質の使用:むやみやたらに抗生物質を使用しないようにしましょう。腸内細菌のバランスが崩れ、免疫力が低下しアレルギーの原因になる可能性が有ります。

・解熱鎮痛剤(NSAIDs)の使用を控える:細胞膜を傷つけ、ミトコンドリアのエネルギー産生を妨害します。免疫力が低下しアレルギーの原因になる可能性があります。

・プロトンポンプ阻害剤の使用を控える:胃酸を抑制し腸内細菌のバランスをくずし、アレルギーの原因になる可能性が有ります。

・抗菌石鹸の使用を控える:例えばトリクロサンなどが配合されているハンドソープなどは、皮膚の常在菌を殺してしまうの使用を控えましょう。アトピーなどのアレルギーの原因になる可能性が有ります。トリクロサンはEUでは使用が禁止されています。ましては歯磨き粉やマウスウォッシュとして口に入れるべきではないと思います。

・ストレスを避ける

・汚染物質を避ける

アレルギーを予防する食事

アレルギーを予防するためには腸内細菌のバランスを保つのは非常に重要で、腸内細菌のバランスが崩れると免疫力が低下してアレルギーの原因になります。腸内細菌のバランスは、これまで記載してきたように工業的な畜産業で抗生物質を多量に家畜に投与し、その肉を食べる事や、抗生物質系の農薬の摂取により崩れてしまう可能性があります。

現在日本でどの位の抗生物質を使用しているか?

農林水産省が作成した資料によると、医薬品として私たちに使用されている抗生物質は約520トン(1998年度)に対して、動物に使用されている抗生物質の総使用量は約1290トン(2001年度)。(動物治療薬約1060トン、飼料添加物約230トン)そして、農薬として使用されている抗生物質は約400トン(2000年度)。

家畜用に使用されている抗生物質は人に使用されている量の約2倍です。農薬として使われている抗生物質も、医療用として私たちに使われている量の約80%です。

この数字をご覧になってどう思われますか?

私はちょっと使い過ぎなんじゃないかな?腸内細菌のバランスを乱すには十分な使用量なんじゃないかな?と、思います。抗生物質耐性菌を生み出すにも十分な使用量でしょう。

対策は動物性たんぱく質を食べる人だったら「グラスフェードの食肉、鶏卵、牛乳を手に入れてね!」という事になるでしょうか?でもね、新宿大腸クリニックの院長の後藤 利夫院長によれば、動物性のタンパク質を食べすぎて、大腸まで行くと悪玉菌が増えると言います。つまり腸内細菌のバランスが乱れるので、アレルギーの原因になりやすい訳です。

またタンパク質には窒素や硫黄が含まれているから、悪玉菌は窒素酸化物や硫黄酸化物などの毒物を作り出すし、ガスや便も臭くなります。また、窒素酸化物のニトロソアミンは強力な発がん物質だと言います。

また悪玉菌が多いと便秘になりやすく、便が大腸に留まる時間が長いとその間に毒物が体内に再吸収されやすく、それが口臭や体臭、肌荒れなどの原因になるそうです。また肉を食べると、消化の為に胆汁が分泌されます。肉を食べすぎて、胆汁が大量に分泌されると胆汁中の胆汁酸は小腸で回収されず、一部が大腸まで行きます。

すると、悪玉菌が胆汁酸から二次胆汁酸を作ります。後藤利夫医師は、ニトロソアミンが癌を引き起こし二次胆汁酸が癌を促進する。つまり肉の食べすぎは大腸がんのリスクを跳ね上げると言っています。

ちなみに私もビーガンになる前は糖質制限をストイックに行っていました。

食事は肉などのタンパク質中心。糖質を目の敵にして、トマトやニンジンなどの野菜に含まれる糖質も食べないようにしていました。その代りビタミン、ミネラルなどのサプリをジャラジャラと食後に片手一杯食後に摂取。

それで、体調の方はというと、確かに5kg痩せましたが、腰、肩、首、指の関節等体中の関節に痛みが出ました。そして、歯科医になって20年くらい手湿疹のアレルギー症状に悩んでいましたが、アレルギー症状が増悪しました。何かがおかしい?と、思ってその後ローフード中心の生活にしていき、症状が改善したという経緯が有ります。

という事で、個人的には糖質制限食はお勧め出来ませんが。皆様はどう思われますか?どうぞ実験してみて下さいませ。

アレルギーの症状のカギを握る腸内細菌のバランスは食事で変化する

また以前もこちらの記事でご紹介しましたが、肉食から菜食。あるいはその逆へと食事内容を変えると、腸内細菌の種類が大幅に変化します。またその変化は一日で起きたことが米デューク大学ゲノムサイエンス研究所のローレンスA・デーヴィッド博士らの実験で確かめられています。

肉食の場合には脂肪の分解の為に胆汁酸をより多く分泌するようになり、胆汁酸に強い細菌が増殖し、植物性の多糖類を代謝する等は、減少したそうです。これは草食哺乳類と肉食哺乳類の腸内細菌の活動性と一致して、それぞれタンパク質と炭水化物の発酵に関わっている菌群だそうです。

研究者らは、高脂肪食と関連している潰瘍性大腸炎とクローン病が腸内細菌の迅速なシフトにより説明がつくとコメントしています。また実際にマウスの研究では胆汁酸が多い環境では、Bilophila wadsworthiaという細菌が繁殖し、IBD炎症性の腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)の原因となることが確認されています。

つまり、肉を食べすぎると腸内細菌のバランスが崩れて腸に炎症を起こしやすくなります。という事で、先ほどは動物性たんぱく質を食べる人だったら「グラスフェードの食肉、鶏卵、牛乳を手に入れてね!」という事になるでしょうか?と、書きましたが個人的には、動物性タンパク質の過剰摂取はアレルギーや癌の原因になる可能性が高いと考えています。

抗生物質がアレルギーに?のまとめ

皆様は動物性たんぱく質を食べる事に対してどんな思いを抱いていますか?少なくとも健康の為には少し控えた方が良いと思われていますか?あるいは、健康に良いからこれからも糖質制限食などを実施しながら動物性食品中心の食事をしますか?

私も以前は糖質制限食をストイックに実施していましたが、肉を食べすぎて全身の関節が痛くなったのと、アレルギー症状がひどくなったので、自分の健康の為に糖質制限食と肉を食べるのを止めました。自分の体調がどうなるかは、少なくとも6か月~12か月くらいその食事を続けてみると分かって来ると思います。

その後ローフード中心の食事にして、少なくともアレルギー症状や関節痛などは消えましたが、本当にヴィーガン食で栄養的に問題が無いのかどうか?について現在も実験中です。先日も血液検査をしてみました。ストックが3年と言われていて、ヴィーガン食の人は必ず不足すると言われているビタミンB12の血中濃度がどうなったか?等、来週には結果が出るので、また機会が有ればご報告します。

そして最後に畜産農家さんで実際に働きそこの経験を元に報告をして下さっている牧野 みどりさんの連載記事をご紹介します。

牧野さんはこんな事を仰っています。

「実際今の仕事をしているから、これで生計を立てている経営者側の言い分も分かるし、動物の苦しみも痛いほどよくわかる。だからいつも矛盾のなかで仕事をしている。

今、こうして家畜の在り方が見直され、問題意識を持っている人がたくさんいるなら、動物たちにも未来が望める。消費者の方は、まず近くに牧場を見つけて足を運んでみたらどうだろうと思う。まず目で確かめてみるのが一番。生産者と世間話をするのもいいと思う。自分の見方が変わる場合もあれば、生産者の方が変わる場合もあるかもしれない。問題を自分に近づければ近づけるほど、視野は広くなる…気がする。小さなことからこつこつと、ではあるが、実は一番大事なことなんじゃないかと私は思う。」

畜産の現場について私たち消費者も真実を知るべき時期に来ているのではないかと思います。真実を知ったうえで「どういう選択をするか?」大切なのはそこなんじゃないかな?と思います。

今日の記事の参考サイト

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