アレルギーの原因になるのはどんな食生活?

ある特定の食べ物を摂取した後直ぐに、じんま疹、腫れ、急性胃腸障害、急性ぜんそく発作などを起こす即時型アレルギーが食生活が原因で起こる事に異論を唱える方は殆どいらっしゃらないと思います。しかしながら、アトピー性皮膚炎、じんましん、便秘、慢性の下痢、逆流性胃腸炎、過敏性腸症候群、アフタ性口内炎、遺尿、ぜんそく、慢性の鼻炎、頭痛、自閉症、ADHD、不眠症、慢性疲労性症候群、肥満、慢性中耳炎、繊維筋痛、関節リウマチ、メニエール症候群、等の症状が遅延性の食物アレルギー反応の一種である可能性がある事はあまり知られていません。

またそうした症状が遅延性の食物アレルギー反応だとすると、血液検査でアレルギー検査をして、アレルギーの原因となっているある特定の食品を避ける事でこうした症状を改善したり予防したりする事が出来るのでしょうか?

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「アレルギーの原因は食生活」賛成or反対?

アレルギーの原因が食生活かどうかは血液に聞こう(食生活が菜食の時)

以下の症例はもうすぐ4歳になる女児のケースです。この女児は赤ちゃんの頃からアレルギー体質で特に手や足に湿疹が出来ていたそうです。最初の2枚は2014年9月の時点での凝固血液観察像です。1枚目の観察像では採取したサンプルの外縁部が、グルっと一周黒く縁取りされたように観察されます。(矢印の先)この黒色の縁取りは、皮膚に蓄積している重金属を示唆していると言われています。

先日の記事でお伝えしたように、アレルゲンとなるたんぱく質に加えて重金属や農薬などの化学物質、あるいは光化学スモッグなどの大気汚染が有る事でアレルギーが誘発する原因となると言われています。つまり、食生活におけるアレルゲンの存在に加えて、血液中にこうした重金属が存在する事がアレルギー誘発の原因になる可能性が有ります。

関屋 歩_2015.08.08_L037黒い帯状に見えるのが重金属

また以下は生体血液観察ですが、血液中に未消化のたんぱく質が見られます。このたんぱく質は赤血球や白血球などの血球成分と比べるととても大型です。こうした大型のたんぱく質が血液中に出てきてしまうと、交差反応を起こし様々なアレルギー疾患の原因になると言われています。健康な腸の粘膜の細胞はテニスのガットのように規則正しく並んでいるので、こうした大型のたんぱく質は血中に入り込めないにようになっています。

しかしながら、薬、農薬、添加物、遺伝子組み換え食品など様々な食生活における原因物質により、腸管の細胞間が広くなり透過性が増加すると、テニスのガットの一部が開くがごとく、こうした大型の未消化のたんぱく質が血液中に入り込んできます。この状態はテニスのガットからたんぱく質が漏れてくるという意味の、リーキーガット症候群と呼ばれます。その後白血球中の好中球がこのたんぱく質の結晶を処理しますので、これが酸化ストレスになって、体のあちこちに炎症が起きているような状態になるのです。このように食生活は免疫系を狂わせアレルギーの原因となっている可能性があるのです。

但し、この症例では2014年9月の時点では未消化のたんぱく質もよく探さないと観察出来ない位でしたので、比較的漏出量は少ない状態でした。

関屋 歩_2015.01.09_L017中央下方に未消化のたんぱく質

また以下の凝固血液観察を見ても、様々な形で白く抜けている重合タンパク液溜と呼ばれる部分が、比較的少ないので血中に漏れ出て来ている未消化のタンパク質はそんなに多くない事が予想できます。

当時この子の食生活は野菜中心で、動物性タンパク質は避けていたそうです。またママも育休で家に居たので、アレルギー対策のために添加物フリーにしたり、食材の仕入れにこだわり3食手作りしていたそうです。そしてそうしたアレルギーの原因対策の為の食生活が功を奏してか、手足の湿疹の症状は比較的落ち着いた状態でした。

関屋 歩_2015.01.09_L024菜食時白抜き部は少ない

 

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やはりアレルギーの原因は食生活?(原始人食実践時)

その後しばらく菜食を続けていたそうですが、成長期にある子供は動物性タンパク質も必要だろうという事で、果物や野菜やナッツに加え肉を中心的な食材に推奨する原始人食を実践。それに伴い、この子の手足のアレルギー症状は徐々に悪化したそうです。それでは原始人食を約半年実践した血液観察像を見てみましょう。

相変わらずサンプルの外縁部は黒く縁取られ、依然として重金属が血中に多く存在する可能性がある事を示唆しています。食生活に加えて重金属が溜まっている事もアレルギー症状が強く出て来ている原因の一つです。

今後重金属の排出の為にホメオパスにレメディーを処方してもらうとおっしゃっていたので、レメディー摂取前後の血液観察像の変化がどうなるか楽しみです。

関屋 楓3

生体血液観察では以前に比べて、未消化のタンパク質の結晶が増加していました。またそれを処理する必要に迫られてか、白血球中の好中球も多く観察されました。以下は腸管から漏れ出てきた血液中の未消化のタンパク質です。様々な形態をしています。前述したようにこうしたタンパク質は様々なアレルギー疾患の原因になっていると言われています。食生活が原始人食になり動物性タンパク質の摂取量が増えた事に加え、ママが職場復帰したので、以前の様に3食手作りはできなくなった事もアレルギー症状が悪化した原因の一つになっている可能性は否定できません。

関屋 歩7関屋 歩_2015.08.08_L028

以下凝固血液観察でも、前回に比べて白く抜けた酸化ストレスの指標である重合タンパク液溜が増加したのが分かります。(白抜きの部分が少ないほど酸化ストレスは少ないです。)様々なアレルギー疾患の原因になると言われる未消化のタンパク質が多くなりそれを処理する為に白血球が増えた事も、白抜きの部分が増えてしまった原因の一つでしょう。白抜き部分が増え体内のあちこちで炎症が起きている可能性を示唆しています。

現に原始人食にしてから、肉を積極的に食べているそうですが、それに伴いアレルギー症状も悪化したそうです。

関屋 楓8原始人食で白抜き部分↑?

アレルギーの原因はやはり食生活だった?

この症例ではお母様の職場復帰に伴い食生活の質が変化したのに加え、菜食から、動物性タンパク質も多く摂取する原始人食にした事で凝固血液観察での白抜き部分(酸化ストレス)が増加しアレルギー症状が悪化していきました。基本的に動物性タンパク質や穀物や砂糖を使った加工食品は酸性の食品です。酸性の食品を多く摂取する事で、酸化ストレスも増えますから体内で炎症症状が起きやすくなります。それがアレルギー症状を悪化させる原因になっている可能性があるのです。この症例でも食生活を、アルカリ性食品である野菜を中心にした菜食にしていた時の方がアレルギー症状が落ち着いていました。この事はアレルギー症状を抑制する食生活を考える上での大きなヒントになるのではないでしょうか?それでは、アレルギーの原因とならない食生活とはどういうものか、最近の研究結果を見ながらもう少し考えてみましょう。

アレルギーの原因は加工食品を多く摂取する食生活?

現在「米国では8%の子供が、ピーナッツ、魚介類、大豆、小麦、卵等なんらかの食物アレルギーを持っている」と言う事が、研究で明らかになっています。そこで医学の専門家たちはアレルギーっ子をもった両親に、アレルギーの原因となるある特定の食品を避ける様な食生活を推奨して来ました。

しかしながら、スェーデンのストックホルムのカラリンスカ研究所で行われた新たな研究で、食物アレルギーは特定の食品が原因になっているというよりも全体的な食生活のパターンにより起因しているという事が明らかにされました。これが本当なら、アレルギーの原因となる特定の食品を避ける食生活を推奨する、従来の医学的アドバイスは間違っている可能性が有ります。

この新たな研究では加工品が食物アレルギーの原因となっている可能性を示唆していて、新鮮な食品を多く摂取する食生活よりも、加工品を良く食べる食生活でアレルギーがより多く発症する傾向があるとしています。

イギリスのサウスアンプトン大学の研究者ケイト・グリムシャウは特定の食物アレルギーに対して妄信的に、特定の食品を避けるというこの従来のアドバイスに従う事で、子供達の栄養摂取を極端に制限してしまう可能性がある事を懸念しています。

全体的な食生活の傾向が子供達のアレルギーの原因に

研究者のグリムシャウは食生活が原因となっている食物アレルギーを、さらに理解する為には、赤ちゃんの全体的な食生活の傾向を調べる事が手がかりになると考えました。そこで彼は1114人の親子を対象にして赤ちゃんの食事の記録を取りました。最初の1年間で、41人の赤ちゃんが食物アレルギーと診断されましたが、その41人の食事内容の記録を82人の食物アレルギーを持っていない、同じような年齢の赤ちゃんと比較しました。この研究結果はアレルギーと臨床免疫学ジャーナルに報告されました。

その報告によれば、食物アレルギーを持っていない赤ちゃんの食生活は、持っている赤ちゃんに比べて、果物や野菜や魚を含めたより栄養価の高い食品を摂取していたそうです。

それに対して食物アレルギーを持っている赤ちゃんの食生活では、加工品やレンジでチンするインスタント食品、ポテトチップスやベーコンなどのスナックをより多く摂取していたそうです。

この研究は食物アレルギーの原因は特定の食品というよりも、食生活の全体の質に左右される可能性の方が大きい事を示唆していています。つまり赤ちゃんの頃加工品やスナックやインスタント食品を避け、より栄養価の高い果物や野菜を多く摂取した方が食物アレルギーになる可能性が低いのです。

カラリンスカ研究所のウイックマン博士も食物アレルギーの原因除去の為に、栄養価が高いナッツ類や魚や卵を避ける食生活をする事は、必ずしも良い結果を招くわけではないと話しています。

グリムシャウはこの研究結果を受けて、加工品を避け栄養価の高い食生活をする事で赤ちゃんの免疫システムがより発達すると結論付けています。

アレルギーの原因となる食生活を避け免疫系を鍛えよう!

このように最近の研究では、免疫系を鍛えて食物アレルギーを予防する為には、アレルギーの原因になると考えられている特定の食品を避けるよりも、加工品、スナック菓子、電子レンジでチンするインスタント食品を避けることが大切だという事が分かってきています。

そうです。免疫系を鍛えてアレルギーを予防する為には、食生活全体の質が大切なのです!これは先にご紹介した症例の血液観察の結果とも一致しています。この症例では即時型の食物アレルギーという形では症状が出ていなかったものの、ママが3食手作りの栄養価が高い菜食を中心にした食事をしてた時の方が手足の湿疹などのアレルギーの症状が抑制されていました。

しかしながら、ママが職場復帰し3食手作り出来なくなり、食事の質が低下したり、それに加えて菜食から原始人食へシフトする事で肉などの酸性食品の摂取が増え、手足の発疹などのアレルギー症状が強くなっていきました。アレルギーを予防する為には、野菜や果物などの栄養価の高い食品を丸ごとホールフーズで沢山摂取する事が大切ですね。

アレルギーの原因を避け免疫系を鍛える為に

最近は食生活に問題があり腸管の透過性が増加し未消化のたんぱく質が血液中に漏出する、「リーキーガット症候群」が、アトピー性皮膚炎、じんましん、便秘、慢性の下痢、逆流性胃腸炎、過敏性腸症候群、アフタ性口内炎、遺尿、ぜんそく、慢性の鼻炎、頭痛、自閉症、ADHD、不眠症、慢性疲労性症候群、肥満、慢性中耳炎、繊維筋痛、関節リウマチ、メニエール症候群、等の様々なアレルギー性の症状の原因になっている可能性が指摘されています。

「リーキーガット症候群」で血液中に出てきた未消化のたんぱく質は体の組織と似ているので、私たちの免疫系はそのたんぱく質に反応をして抗体を作り、その抗体が誤作動を起こして、私たちの組織を攻撃するようになってしまいます。このように、敵も味方も区別なく攻撃してしまう事を「交差反応」と言います。一度「交差反応」が起こると、その後の延々と自分の組織を攻撃する事になってしまいまい、慢性炎症の原因となります。これがアレルギーをはじめとした様々な症状の原因となっていると言われています。

そうなんです。食べる事がアレルギーをはじめとした様々な疾患の原因となっている可能性があるんです!食生活って本当に大切ですよね。

「リーキーガット症候群」があると、私たちの免疫系は血液中に漏出したたんぱく質の結晶を様々な方法で処分しなければなりません。下記の動画は白血球中の好中球が血液中に出てきた、未消化のたんぱく質を処理している現場です。未消化のたんぱく質って本当に大きな粗大ゴミですよね!

私たちの食生活の習慣によっては、体に本当に大きな負担をかけてしまいます。粗大ゴミの処理は私たちの体の免疫系の本来仕事ではないはずです。本来やらなくても良い仕事をするから、免疫系は疲弊してそれがアレルギーをはじめとした様々な疾患の原因になっている可能性が有ります。癌だって例外ではないと思います。

この動画に出ている未消化のたんぱく質は前日に食べた小麦です。(止せば良いのに実験の為に前日にフランスパンの一本食いをしました。)未消化の小麦のたんぱく質の結晶をめがけて白血球が遊走してきて、これを複数の白血球で取り囲み血液中での消化活動の続きを行っています。約1時間後消化活動が終了し、好中球は持ち場を離れていきます。(下のたんぱく質の結晶の消化活動は進んでいないので、好中球は力尽きています。また生体内とは条件が異なるので、本来未消化のたんぱく質の消化にどの位時間がかかるのかは不明です。)でもこれって好中球の本来の仕事でしょうか?

異物に白血球が遊走

取り囲んで消化活動

無事消化活動終了

持ち場を離れる白血球

 

まとめ

多くの方がアレルギーの原因が食生活と関連している事に異論は無いとは思います。しかしながら、「ではアレルギー症状を予防する為に何を食べたら良いの?」に関しては様々な情報が溢れすぎてきて、見えにくくなっているのが現状でしょう。でもこうして顕微鏡で血液を観察していると、「生の果物と野菜以外に血液を汚さない食品は無いな〜」というのが、個人的な感想です。ただこのブログの情報を含めて、こうした情報も鵜呑みにせずに、皆さんも是非ご自身の体で実験してみてください。その際にはなるべく加工品を避け自然のものを食べてみてください。きっと自然は答えをくれると思います。

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