嫌われる勇気

こんにちは♪

先日友人に勧められて「嫌われる勇気」というアドラー心理学の考え方をまとめた対談形式の著書を読みました。「嫌われる勇気」であれば、歯科医師と言う職業についている私にとっては、常について回る問題です。というのは、初対面の人に良く「歯医者は嫌い!」と言われますから。あ!でもこの本はそんな浅い問題を扱う本とはちょっと違っていました(笑)

さて、世界的にはフロイト、ユングと並ぶ心理学界の三大巨匠とされながら、日本国内では無名に近い存在のアルフレッド・アドラー。
「トラウマ」の存在を否定したうえで、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言し、対人関係を改善していくための具体的な方策を提示していくアドラー心理学は、コヴィー博士の「7つの習慣」や、デールカーネギーの「人を動かす」等の著書の源流となっている考え方でもあるそうです。

さて、以下忘備録として、ここにメモをしておきます。

日本でのカウンセリングの主流は現在の自分が思ったように行動できないのは、幼少期、場合によっては胎内記憶や前世まで遡って、過去のトラウマのせいであなたは悪くない。だからそこを再体験し、癒すことであなたは救われ、変われる。こんな筋書きが多いのでしょうか?少なくとも過去私が関わった、カウンセリングや催眠、ヒーリングなどはそうした考えが元になっていたように思います。

それに対してアドラーの心理学は、トラウマを否定しこの「あなたは悪くない」という考え方とは一線を画しています。著書の中で、主人公の引きこもりの友人の例が出てきます。彼の友人は親との関係性のトラウマが原因で引きこもってしまったという原因論を、主人公は持ち出します。しかしながら、アドラーの心理学では、彼の友人は「外に出たくない」という目的を達成する為に不安と言う感情を作っている目的論の立場を取っていると説明しています。
つまり、友人は過去のトラウマの為に不安で引きこもらざるを得ないのではなく、引きこもる事で親の注目が集められるなどの目的が有る為に引きこもっているとこういう訳です。

この友人は引きこもっている自分に満足はしていないだろうが、少なくとも引きこもりを脱して自分が変わる事で生まれる「不安」の方が変わらない事で付きまとう「不満」よりも大きい為に自分自身で、このライフスタイルを変えないでおこうと言う「不断の決心」をしているというのです。

本来親との関係性の中でのトラウマという客観的な事実を動かすことは出来ないが、主観的な解釈は幾らでも動かせるから、私達は主観的な世界の住人なのでその意味付けを変える事で、世界を変える事が可能だとこういう訳です。つまり私達は、トラウマと言う過去の亡霊に囚われている被害者ではなく自分たちの人生に責任を持ち主体性を持って生きる事が出来るのです!

また、アドラー心理学でいう対人関係は「縦の関係性」でなく、「横の関係性」を推奨しています。年齢、立場に関わらず誰とでも「横の関係性」を結ぶこと。だから、子供の事を上から目線で褒めたり、叱ったりしてはいけない。そうではなく意識の上では対等な「横の関係性」を結ぶ。「横の関係性」では、仲間を評価しないから、他人に対して無条件の信頼を寄せる事が出来る。仲間だと思えるから他者貢献ができる。他者貢献が出来ると、「誰かの役に立っている」と実感する事が出来るので、自分は幸福だと感じる事が出来るそうです。アドラー心理学では幸福度は貢献度の事だと言っています。

つまり自分が幸福であるためには、誰かの役に立っているという主観的な感覚を持てばいいので、いますぐに誰でも幸福になれる可能性があると、言い切っています!

ただ、ここで注意が必要なのは、この他者貢献をする際に他人の課題を自分の課題と混同してはいけないという事だと思います。

例えば、勉強しない子供を目の前にして、あなたの為を思って無理やり勉強や宿題をさせる。でも、本来は宿題をやらずに学校に行ってどうなるか、その課題の責任を負うのは子供のはず。それなのに、親が子供の課題と自分の課題を分離できずにいるのは、もしかしたら、子供の成績が悪いと親自身のメンツが立たないなどの、自己への執着が隠れている可能性がある。この場合結局親は子供の為といいながら、自分の為に課題の分離が出来ていないそうです。

例え子供であろうと、子供の課題は他者の課題。他者の課題は切り捨てる。自分の人生において、あなたに出来るのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと。」というスタンスが良い。その選択について他者がどのような評価をするかは、他者の課題であってそれは自分の課題ではない。「自由とは他者から嫌われることを恐れないこと。」これがこの本の題名になっている「嫌われる勇気」なのです。

この「嫌われる勇」気は読んでいて、コヴィー博士の7つの習慣の中の、あなたは自分自身の反応を選ぶことで「主体性を持つ」事が出来るとか、影響の輪の話などを思い出しましたが、逆にアドラー心理学の方がその源流になので、この本は一読の価値が大いにあると私は思いました。出来れば手元において何度か読み返す方が良いかもしれません。

さて、こちらのHPでは著者の岸見 一郎さんの対談を見る事が出来ます。

トラウマを否定するアドラー心理学が
今なぜ多くの人に求められているのか
宮台真司×神保哲生×岸見一郎 鼎談(前編)

個人的には過去のトラウマに囚われ自分を変える事が出来ずに苦しむ人生より、自分の世界観をかえ、今ここにに強烈なスポットライトをあて、今ここに生きる人生を選択したいと思いました。人生は登山とは違うので、どこに到達したかを線で見るのではなく、「どう生きたか?」その刹那を見よとアドラーは言っています。「今、ここ」を準備期間で仮の姿だと思っているは人生最大の嘘!「今、ここ」を生きるのが本当の人生です。

人生一般に意味はない。
あなたがその人生に意味を与えるのです!

因みに私はこの本はkindle版で読みました。読みたいと思った即日に読めるkindle版は本当に便利ですね!

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え/ダイヤモンド社
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