重金属はアレルギーの原因だけど、セラミックは大丈夫?

前回の記事で金属や排気ガス等が、アレルギーの原因となる抗原(たんぱく質)とともに体内に作用すると、どうしてアレルギーが誘発されるのか?について、免疫学の観点からご紹介しました。今日はその続きで、抗原と共に体に作用するとアレルギーの原因になると言われる重金属について、その摂取源(今回は主に歯科の詰め物)やどんな影響が有るのか?等について、ご一緒に考えてみましょう!

アレルギーの原因とされる重金属に関しては、実は歯科とも深い関係があります。正直記事にするのは、職業柄なんとなく気が重いのですが、でも嘘をつけない素直な性格(笑)なので正直にお話しします。

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アレルギーの原因になる重金属の摂取源歯科編

栗木 技工士1

歯科治療による充填物:保険で良く使用されている重金属パラジウム

日本では保険で出来る奥歯の詰め物は、ドイツやスイスでは使用が中止になっている、パラジウムが入った重金属が主流です。このパラジウムという重金属は勿論アレルギーの原因にもなります。多くの文献を参考にしてパラジウムの健康被害についてまとめてあるページを参考にパラジウム合金という重金属の性質についてご紹介します。

歯科の充填物に使われるパラジウム合金や水銀という重金属は持続的に金属イオンを放出し、腎臓、肝臓、甲状腺、脳などの組織に蓄積します。水銀やパラジウムは他の貴金属の合金に比べて10倍近くのガルバニー電流を流します。その為、水銀やパラジウム合金の金属イオンは唾液、根管、顎、歯肉等の体の部位に移行しやすく健康に影響を及ぼしやすいそうです。その為アレルギーの原因にもなり易いです。

また水銀やパラジウム合金などの重金属は細胞毒性があり、死滅させたり、損傷させたりします。パラジウム合金の重金属もまた、DNAを劣化させ、損傷をさせ、酸化ストレスを与えます。また細胞のミトコンドリアを損傷し、酵素の活性と機能を阻害します。

パラジウム合金の重金属は接触性の皮膚炎、口内炎、歯周炎、扁平苔癬などを引き起こす原因になるのと同様に、数多くの重篤なアレルギー疾患の原因となります。

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この重金属の組織への高い移行率、毒性の強さからドイツでは1993年以降パラジウム合金は歯科の重金属の原材料として使用しないように行政指導していますし、スイスでもこの重金属の使用が禁止されています。「あれま〜!」日本では保険の歯科の充填物の主役として、この重篤なアレルギーの原因になる可能性のある重金属が堂々と使われています・・。欧米では健康被害があると言って、トランスファット脂肪酸が使用禁止になりましたが、日本では堂々と使われていますよね〜。なんだか、日本でいつでもこんな調子だなって思います。

またドイツでは以下の通りこの重金属の毒性についての実験結果を元に、使用に対して警告が出されてます。

・クレアチン・リナーゼ、アルドラーゼ、アルカリフォスフォターゼ、カーボン・アンヒドラーゼ、キモトリプシン、セルラーゼなどの重要な酵素のシステムの阻害
・骨や軟骨のコラーゲン合成の阻害
・DNA中のチミジンの阻害
・組織に蓄積性がある
・他の重金属、特にニッケルアレルギーを持っている人にアレルギー症状の原因となる

ドイツの研究ではパラジウム合金の重金属は、以下の初期症状の原因になる事が分かっています。

唾液の量が増加する、歯や顎の痛み、舌の焦燥感、口腔内の冷却感、金属の味がする、歯の周囲の粘膜が剥がれる、喉をコーティングする真菌症、のどの痛み、頸部のリンパ節の腫脹、過敏症、重度の疲労感、免疫機能不全、水泡症

この重金属は以下の遅発症状の原因になる事も分かっています。

歯の失活、肉芽腫、組織の壊死を伴うポケット、舌の腫脹、顔面の神経痛、顔面麻痺、舌、口唇の筋の痙攣、眼、洞、気管支、肺の感染等の症状がはっきりした理由が無いのに起こる。夜間の息苦しさ、胃、腸、肝臓、胆嚢、腎臓のトラブル、体重の現象、関節や筋肉の痛み、筋肉のけいれんや筋力低下、耳鳴り、視力の低下、ウツ、不眠症、動悸、集中力低下、甘いものへの渇望、アレルギー症状

如何でしょうか?

疲労感、過敏症、不眠症、ウツ、夜中の息苦しさ、胃腸のトラブル、筋力の低下、アレルギーなど、副交感神経反射の症状が含まれているとは思いませんか?やはり、保険で良く使われいるパラジウム合金という重金属も安保徹先生がおっしゃるように、副交感神経優位の状態を作り出し、アレルギーの原因となりそうですね。

まだまだある重金属のパラジウムはアレルギーの原因という情報

歯科の保険の詰め物の主役の重金属パラジウム合金は、アレルギーの原因などに健康被害があるというpubMedで検索した2002年の論文の要点をご紹介します。

重金属のパラジウムは歯科の充填物、化学的な触媒、電気器具やアクセサリー等に使われていますが、特に自動車の排気ガスをコントロールする触媒としての需要が高まっています。氷河と最近の雪では重金属のパラジウム合金の濃度は異なりますが、これはここ10年で採鉱、製錬などでパラジウムの需要が高まっている事が原因になっています。それに伴い大気中や土壌中のパラジウム濃度が高まっています。

しかしながら、重金属のパラジウムの人体に対する影響のデータはまだ多くありません。また、重金属のパラジウム合金の主な健康被害の懸念は感受性が高い人であれば、極めて微量な濃度でアレルギーを誘発する原因になることです。ニッケルがアレルギーの誘発原因になる人であれば、パラジウムでもアレルギーの誘発原因になる可能性が高いことが知られています。パラジウムに曝される可能性が高いのは、採取所の労働者や歯科技工士、あるいは製錬技師などです。

重金属のパラジウムに何度も曝されていると最初は、皮膚や目の過敏症状などのアレルギー誘発の原因になります。一般市民が重金属のパラジウム曝される機会としては、歯科の充填物やアクセサリ等から粘膜や皮膚に接触する事で、これがアレルギーの原因になります。重金属のパラジウムに対してアレルギーが有る患者さんにはパラジウムを含む材料を歯の治療に使うべきでは有りません。更にニッケルアレルギーを持っている患者さんはパラジウムにもアレルギーを引き起こす危険性が高いです。

(論文の要約文紹介終わり)

という事で、最近は環境へのパラジウム汚染が広がっているようですので、大気中や土壌からもこのアレルギーの原因になる重金属を摂取する危害が増えていると思います。日本ではこの重金属は保険の奥歯の詰め物の主役です。歴史的には100年以上も詰め物の主役だった、重金属の水銀を含有するアマルガムもアレルギーの原因になるばかりか、神経疾患、自己免疫疾患、心血管系疾患、膠原病、慢性疲労、発癌性などの多くの健康被害が有ることが分かり、現在はめったに使われなくなってきました。重金属のパラジウム合金も恐らく同じような経過をたどるのでは無いかと思います。

歴史は繰り返されますね!世の中ってこういう仕組みになっているのでしょうね。

歯科治療による充填物:保険外で良く使用されているセラミック

今まで述べてきたように保険の治療で奥歯の詰め物の中心的な材料は重金属のパラジウム合金です。この重金属はごく少量の被曝でアレルギーの原因になると言われています。では、「保険の重金属の詰め物はアレルギーの原因にもなるし安全栓に問題があるから、自費の詰め物にしましょう」と、歯医者さんで言われたり、HPで見かけたりした事はありませんか?でも自費の材料ならアレルギーの原因になる事もなく、健康上問題が無いのでしょうか?

米国のハル・ハギンズ博士の「本当に怖い歯の詰め物」という著書には歯の詰め物の安全性に対しての記載がありますが、いわゆるセラミックと呼ばれるの鋳造ガラスについてはこのように記載されています。

鋳造ガラス(こそこそする)

(所で、こそこそするってどういう意味でしょうか?)

新世代の鋳造ガラスの歯冠と、インレイ(充填材料)が現在市場に出てきています。生体適合性の見地から見ると、それらは二十五パーセント以上のアルミニウムを酸化アルミニウムの形で含んでいます。この割合は、一部の歯科材料の中には四十五パーセントにも達するくらい高い場合があります。ちょうどアマルガムの中の水銀の場合のように、歯科医は、すべての構成要素が固く結合しているので安全である、と思わせられてきました。しかし、歯科医が口に鋳造ガラスの歯冠を取り付ける前に、あなたの免疫組織を検査してもらうように進めます。(アルミニウムがアレルギーを誘発する原因になるかどうか検査したほうが良いという事ですね。)それは、アルミニウムに曝されるとき、歯科患者の八十パーセント以上が免疫保護能力(抵抗力)の低下で苦しむからです。(この重金属はアレルギーの原因にもなるっていう事です。)

そうなんです!

ちょうどアマルガムの中の水銀の場合のように、歯科医師は、すべての構成要素が固く結合しているので安全である、と思わせられてきたんです!

でもね、確かにセラミックはとても硬いのでとても固く結合しているって言うのはすっごく良くわかります。だって、もし私たちの天然の歯とセラミックが対合するようにして歯の詰め物を入れると、10年〜20年もすれば、私たちの歯は見事に磨り減ってしまいますからね♪

しかしながら、もしセラミックの歯と重金属のパラジウム合金が対合していたらどうでしょうか?パラジウム合金が削れて、口腔内に溶出して来ますよね?重金属のパラジウムに感受性の高い方であれば、微量の溶出でもアレルギーの原因になってしまう可能性があります。

また、セラミックの主な原材料の酸化アルミニウムってなんでしょうか?ウィッキペディアによれば、酸化アルミニウムはアルミニウムの両性酸化物で通称はアルミナ。天然ではルビー、サファイアとして産出する。主に金属アルミニウムの原材料として使われるほか、陶芸やセラミックの材料でもあり、歯科治療(インレー、クラウンなどの修復物・補綴物)などに利用されていると有ります。

つまり、保険の重金属のパラジウム合金がアレルギーの原因になる他、健康被害があって良くないからといって、セラミックに変えたとしても何のことはない重金属のアルミニウムを含有している材料に変えたっていうだけの事なんです。

個人的には先ほどお伝えしたようにセラミックって硬度が固すぎて、自分の歯や対合しているのが他の重金属の場合、そっちが削れちゃうから自分の口の中には入れたくないです。それで先日私自身も歯の詰め物が取れちゃったので、パラジウムレジンも余り気が進まないしどうしようかな?と思っていました。

それでは、ハル・ハギンズ博士は他の詰め物に関してどのような見解をもっているのか、もう少しご紹介しましょう。

歯科治療による充填物:保険で良く使用されているコンポジットレジン

コンポジットレジンは、今日前歯の詰め物として主につかわれている材料です。「本当に怖い歯の詰め物」の中では、コンポジットはプラスチック結合剤とガラスの粉によって作られた詰め物の材料で、光硬化形と化学硬化形の2種類があると紹介されています。

そして、次のように続きます。

「化学硬化形コンポジットレジンによる治療には、より長い時間が必要なので、アレルギーにかかっている一部の人々は、光硬化形コンポジットによる治療の方が、良いでしょう。コンポジットの材料は、私が診る患者のおよそ五十パーセントの体で異常を起こしません。残りの五十パーセントの患者は、免疫反応を起こします。(つまり重金属やセラミックとも同様にアレルギーの原因にもなるっていう事です。)カナダの、十歳~八十歳の歩行可能な七千人の患者の研究では、六十四パンセントの人が各種のコンポジットの半分以上に反応しました。多くの免疫反応(アレルギー)を持つ化学物質が、まだこれらの詰め物の中に有るはずです。」

如何でしょうか?アレルギーの原因になるからと言って重金属を除去してコンポジットレジンを詰めてもあまり意味をなさないことがお分かり頂けましたでしょうか?

まとめ

私の所にも良く「重金属がアレルギーの原因になって体に良くないと聞いたので、重金属を除去して下さい」と、来院される方がいらっしゃいます。そして、除去した後の詰め物はどうされますか?と、なった時に「何も詰めないで良いです」と、詰めない選択をされる方。「金属を除去したままじゃ嫌なので、重金属じゃない保険の材料を詰めて下さい」と言って保険材料のコンポジットレジンを詰める方。「変色がなく材料の安定性が高いから安心」と言って保険外のセラミックスを詰める方。「やっぱりキラッと光るのが良い」と金合金を詰める方。等など選択は様々です。

しかしながら、現在使われている歯科の詰め物で、アレルギーの原因にならずに完全に安全な重金属や材料は残念ながら無いのではないかと思います。因みに余談ですが、最近流行のドックベストセメントは重金属の銅を含有する、カッパ―セメントの一種です。勿論銅も毒性が強くアレルギー原因になります。過去、銅の含有量が多いカッパ―セメントを使用して健康被害が出たという臨床記録や研究が残っています。但し、そこから教訓を得て現在使われているドックベストセメントは銅の含有量はかなり少なくなって改良が加えられてはいますが・・。でも、個人的には使う気にはなれません。

という訳で、私も先日歯の詰め物が取れても(実はめんどくさいのも有るのですが・・汗)治療せずに過ごしています。もっとも、こうした歯の充填物も一本、二本充填するくらいなら大きな影響もないかもしれないので、そのうち気が向いたらコンポジットレジンでも充填するかもしれませんが、今の所は食生活と歯ブラシ習慣をしっかり見直して、何も充填せずに過ごそうと思っています。何も入れない方が自然だし、重金属などを体に取り込んでアレルギーの原因を増やす必要も無いですからね。所で皆さんの中で私の職業って何?という質問をしたくなった方はいらっしゃいますか?でも残念ながら、その質問にはお答え出来ません。(笑)

今回の記事ではアレルギーの原因になる重金属の摂取源として歯の詰め物と言う観点からお話しましたが、アレルギーの原因になる重金属の摂取源には他にも多くあります。機会が有れば書いてみたいと思います。

それから、今日ここに書いてある情報は鵜呑みにせず、ご自身で良く調べて欲しいと願っています。確かに私は歯医者をやっていますが、言っている情報が絶対正しいなんていう事はないと思っています♪

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